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『十干(じっかん)』からのメッセージ

『十干』とは「甲」、「乙」、「丙」、「丁」、「戊」、「己」、「庚」、「辛」、「壬」、「癸」の総称です。

『十干』は古代中国、殷の時代から日の順序を示す記号として使われており、1ヶ月を10日毎の上・中・下の三旬に分け、一日目から順に「甲」、「乙」、「丙」…と数えられたのが始まりだと言われています。

やがて陰陽五行説と結びつき、五行の「木」、「火」、「土」、「金」、「水」それぞれの「陽」を「兄(え)」に、「陰」を「弟(と)」に分けて『十干』に割り当てました。
そのため「丙」一文字で「火の兄(ひのえ)」と読むようになりました。

では、『十干』の持つメッセージについて解説しましょう。

『甲』

「こう」または「きのえ」と読みます。

善良潔白、泰然自若、公平無私な性格。おしゃべり等は好まず、一徹な面があり、不屈の精神の持ち主でもあるので、何事も最後まで成し遂げます。また、慈悲に篤く、目下を愛し、金銭を惜しみません。そのため、上長や権威に逆らうこともあります。優れた眼力を持ち、ものの道理を弁えて行動するので、人望があり、運勢も旺盛。


『乙』

「おつ」または「きのと」と読みます。

従順温和ですが、内心は強情。穏やかで、事を荒立てたり、他人を非難したりしないので、周囲から好かれるますが、臆病で進取の気性に乏しいところがあります。そのため、物事が成就しそうになると怠け心を起こし、中途半端なまま投げ出してしまう傾向があります。


『丙』

「へい」または「ひのえ」と読みます。

活発・陽気で賑やかなことを好みます。何事も進むばかりで退くことを知らないところがあります。他人と馴れ親しみやすいですが、離れやすくもあり、愛情が薄く軽薄に傾きやすいといえます。明朗で物事の処理が手早く、大きなことを好んで行いますが、忍耐力が乏しいため、中途半端なまま止めることが多いでしょう。


『丁』

「てい」または「ひのと」と読みます。

十干の中で最良の性質。運気旺盛で、人の上位に進み、博愛心が強く、徳望の高い人が多いです。親切丁寧で、人をよく教導する性質を持ちます。挙動は温順で物静か、軽挙妄動することがなく、失敗も少ないでしょう。謙遜の美徳の持ち主なので、他人と争いを起こすこともありません。


『戊』

「ぼ」または「つちのえ」と読みます。

運気旺盛ですが、傲慢、強情、我が儘が強く、人情の薄い人が多いといえます。活発で剛毅ですが、忍耐力に乏しく、何事も中途で止めるなど長続きしないところがあります。気が変わりやすく、あれこれ手を出しては焦る性分なので、稼いでも稼いでもお金は不足しがちです。傲慢で気分が高ぶりやすく、怒りをもって他人と争うところがあります。


『己』

「き」または「つちのと」と読みます。

表面は義理人情に篤く、温和ですが、内心は野心を抱いて策を巡らし、腹を明かさない人もいます。勝負事が好きで、巨利を求めて身を誤る人が多いでしょう。気迷いが多く、決断力に乏しいので、一度決めてもすぐ心変わりするなど、断固たる行動が取りにくいところもあります。


『庚』

「こう」または「かのえ」と読みます。

働き者ですが、口達者でお世辞が上手。他人と調子を合わせていくものの、気が変わりやすく当てにならない。活発ですが、心せわしく、無作法で、他人の話を信じやすく、また変わりやすいところがあります。いろんなことに手を付けるが、締めくくりまで考えない人が多いといえます。約束を違えたり、迷惑をかけたりしても平気な人もいます。


『辛』

「しん」または「かのと」と読みます。

ちょっと強情で思いついたら最後まで言い続け、取り越し苦労が絶えず、迷い気と猜疑心の強い神経質な性格。金銭に縁はありますが、吝嗇なため、常に握るばかりで出し惜しみするところがあります。他人に親切にし過ぎる性格なので、心配事や苦労が多いでしょう。


『壬』

「じん」または「みずのえ」と読みます。

壬は大海の水に例えることができます。心は清く広く、態度は悠々として角が立たず、徳は広大。柔順で仁義を重んじ、慈悲心に富んでいます。人に恵を与え人を愛するため、衆人から敬慕され人望が集まります。他人に負けまいとする闊達な気性もあり、運気は旺盛にして人の上に立ち、人望や人徳も備わってくるでしょう。


『癸』

「き」または「みずのと」と読みます。

活発・短気で強情でもあります。精神力が強く、物事にあまり驚きません。正直で人情は篤いが、潔癖すぎて中和の得がたいことがあります。才知があり決断は早いですが、独断に傾きやすいところがあります。自分の反対者には反発力を高め、相手を屈服させなければ済まない剛猛な気性で、清濁を併せて呑むことができないでしょう。


鳥海伯萃


2005年03月04日(0)コメント(0)トラックバック

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